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OJT体験レポート

国際見本市「インテリア ライフスタイル」での商談通訳OJT

東京から世界へ向けてライフスタイルを提案する国際見本市『インテリア ライフスタイル』
(主催:メサゴ・メッセフランクフルト株式会社)が2013年6月5日(水)~7(金)の3日間、東京にて開催されました。
第23回となる今回は過去最高の705社(海外:232社)が出展、3日間で25,456名が来場。
ISSインスティテュート受講生は、海外出展者ブースでの商談通訳を担当しました。

ご自身の簡単なプロフィールと英語学習歴を教えていただけますか

大学卒業後、アメリカで一年間ホームステイをしました。帰国後は就職し、マネーブローカーとして金融市場での仲介業を10年間行いました。退職後は、英語事務や国際会議等の事務局の仕事や、展示会での通訳を行うようになりました。最近では外国人VIPのアテンド通訳などもしています。2009年よりISSインスティテュートに通学しています。

今回のOJTではどのような仕事を担当されましたか

担当企業のブース内に入ってこられた日本人のお客様と、ポルトガル人担当者との間の通訳です。担当者がいないときは日本人のお客様に商品や担当企業を紹介し、担当者の名刺や資料を差し上げて、ご連絡先の名刺を頂きました。また、立ち寄られた日本の企業について、ポルトガル人担当者へ説明を行いました。ブース内の整理や、他の出展企業のブースでポルトガル人担当者が商品の売り込み等の商談をする際の通訳も担当しました。

事前準備はどのように行いましたか

今回担当したのはポルトガルの企業だったのですが、ポルトガルには行ったことがないので、まずガイドブックやインターネットでポルトガルの文化、経済等含めて、どんな国なのかを調べました。また、担当企業のウェブサイトに載っている情報については、それぞれの要素について細かく調べました。会社の名前から、海外・ポルトガル国内でのメディアで何か取り上げられていないか確認し、海外での取引についても、何かレポートが出ていないか調べました。今回は、アメリカの税関レポートで担当企業のアメリカでの取引先が分かったので、この取引先の規模や扱っている商品について確認しました。来日される担当者のお名前もわかっていたので、facebookやLinkedinの登録がないかなど確認しました。また、日本国内で、ポルトガル製のテキ スタイルがどのような形で市場に出ているか等も調べました。

今回のOJTで苦労したことがございましたら教えていただけますか

今回は、ある組織のオーガナイザーの日本人担当者と、私が担当している企業のポルトガル人担当者との板挟みになってしまうことがありました。この日本人担当者は英語を話されるので、通訳抜きでポルトガル人と話されていました。この方は日本企業をブースに連れてこられるときも、毎回「通訳は必要ないです」と通訳を使わず、日本企業とポルトガル人担当者と日本語と英語を交えて話をされていました。通訳が入るとごちゃごちゃしてしまうのと、日本企業との会話の中にはポルトガル人担当者が知る必要のない部分もあるからだと容易に理解できます。しかし、というか当然、ご自身が日本企業とブース内の商品を見ながら話されている内容を、ポルトガル人担当者にはあまり通訳されません。ポルトガル人担当者は「translate please」という顔をして私を見るのですが、どうすることもできません。最終日に、さらにある出来事がありました。日本ではすでに大手カタログ販売企業がポルトガルのベッドカバーを扱っていたので、会社概要とその商品の掲載されたカタログをポルトガル人担当者に渡してありました。ご本人も「ここにアプローチしたいなぁ。うちの商品の方が絶対にいい!」と言っていました。すると、なんと最終日にこの企業の方がブースにふらっと立ち寄られたのです。商品の紹介をすると大変気に入って下さいました。ただ、この方のご担当はベッドテキスタイルではなく、社外から紹介を受けたほうが効果的だと仰ったため、先に挙げた例の組織に間に入ってもらうことになりました。例の担当者にすぐにブースに来てもらい状況を説明すると、また「ここからは通訳は必要ありませんから」と言われました。結局、その組織は間に入らないことになったようですが、ポルトガル人担当者はあまり納得できていなかったようです。両者の事情や立場を理解できるものの、通訳者としてどちらか一方を立てることができない場合、どう対応するべきかを考えるいい機会となりました。

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