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OJT体験レポート

英語翻訳者養成コース「映像字幕翻訳」OJT -『世界自然・野生生物映像祭 JWFF』-

『世界自然・野生生物映像祭 JWFF』で活躍!
JWFF=Japan Wildlife Film Festival:1993年に第1回を富山県で開催。
以降、アジア・オセアニアを代表する映像祭として隔年開催されています。
ヨーロッパ地域を代表する英国のワイルドスクリーン、アメリカ地域を代表する米国のジャクソンホール・ワイルドライフ・
フィルム・フェスティバルと提携・協力し、ワイルドライフ映像の普及・発展に貢献しています。
今回は、ノミネート作品46本のなかから36作品が受賞。
そのうち11作品の日本語字幕制作をISSの受講生・修了生が担当しています。

宍戸さん、大変お疲れさまでした。 どんな内容の作品だったか簡単にご紹介いただけますか?

私が担当したのは、「ロシアンタイガーを追って」という作品です。「アムールトラを撮影したい」という思いから、韓国人のカメラマンが、たったひとりで、極東ロシアに入り、5年もかけてトラの生活を記録しました。その韓国人カメラマンにならい、アメリカ人の生物学者もトラを探して撮影に挑む・・・というドキュメンタリーです。

ご自身の字幕の入った作品は大画面でご覧になられましたでしょうか?いかがでしたか?

滅多にない機会なので、最初は緊張しました。次に自分の字幕が大画面に出ていることに感動しました。見終わったときは「もっと良いものにしたかった・・・」という思いがありました。提出した時点では、私の実力を最大限に出していたつもりなのですが、何というか「理想とするものには届かなかった・・・」というような、少し残念な気持ちがありました。

では、今回字幕作成されるにあたって、心がけた点、苦労された点などをお話いただけますでしょうか。

この映像祭には過去2回参加しているのですが、同じ制作者が同じ賞を続けて受賞されることは稀なようでした。少なくも1年、中には5年、10年と長期間かけている作品が多いからだと思います。「もしかしたら、この制作者さんにとって、ノミネート・受賞は最後かも・・・」と思うと、通常の授業とは全く違う緊張感がありました。「映像の大切なメッセージを真摯に伝えることができているか?」というところに心を砕きました。

ISSの授業はどのように役に立ちましたか?

翻訳・字幕作成していくには、技術も経験だと痛感しています。今回に限らず、学ぶことばかりです。

今回のOJTのご感想をお聞かせいただけますでしょうか。

映像翻訳者はひとりで作業していくことが多いのですが、担当する作品が違うものの、同じ映像祭のために取り組み、お互いの作品を見て、苦労した点を聞くのは大変勉強になりました。映像祭本祭では映像制作者・カメラマンなど、作る側の人々に会うことができます。(ただ姿を見かけるだけのときもありますが…)作品を通して制作者の意図を読み取るだけでなく、実際に人に会って、作品の裏にいる人々はこういう人で、こんな考えを持っていて…ということを知ることは貴重な体験だと思いました。

それでは、最後に今後の目標や抱負などございましたら、お話いただけますか?

「向上」ということが目標でしょうか。漠然としていますが・・・。すでに字幕翻訳者としてお仕事をいただいていますが、トップクラスの翻訳者さんと比べると、まだ差があるというように思っています。前回の作品よりも、少しでもいい字幕を作れるようになっていきたいですね。今後も続けられる限り、勉強を続けたいと思っています。

宍戸さん、どうもありがとうございました。

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