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OJT体験レポート

『第15回プレイタイム東京』での商談通訳OJT

ベビー、キッズからマタニティーに関連するあらゆる分野から厳選されたブランドが出展する
『第15回プレイタイム東京』(主催: Picaflor Japan Co.,Ltd.)が、2016年8月に開催されました。
こどもとプレママの世界を演出する業界プロフェッショナルの方々を迎え、240もの国内、海外ブランドが東京展に集結しました!
ISSインスティテュート受講生は、出展者と日本人バイヤーの商談通訳を担当しました。

ご自身の簡単なプロフィールと英語学習歴を教えていただけますか

大学の外国語学部英米科で学んだ後、メーカーの財務部門の仕事に携わる中、通訳の勉強を1年ほどしたことがありました。
夫の転勤でアメリカに5年半滞在し、その間現地の大学で会計学を学びました。その後1年間の日本への帰国をはさんで欧州、アジアと通算4カ国、延べ10年にわたる海外生活を経験しました。3年前、日本で社会復帰するにあたり、自分のセールスポイントは語学と経理が多少できるということ、そして、漠然としていた通訳という仕事への憧れがまた沸き起こり、ISSに通い始めました。

今回のOJTにあたり、事前準備はどのように行いましたか

担当するブランドについて、ウェブサイトをじっくり読み、製品の特徴、セールスポイントを理解し、日英どちらでも説明できるようにしました。私が担当したブランドは、ベビーからティーンエージャーまでの靴をデザイン、製造、販売する会社でした。靴を構成するパーツや素材、貿易関係の単語などもチェックしておきました。本格的な日本進出は、まだこれからということで、靴のサイズにセンチ表示がなかったので、念のため、サイズの互換表などもプリントアウトして持参しました。
また、以前授業で学んだ商談通訳の教材を復習して、Q&Aの想定をしておきました。

「やりがい」や「面白さ」、「勉強になった」点を教えてください

担当した出展者は、日本での販売戦略について模索し始めた段階のようでした。デザイン性、品質、値段のバランスが良く、同じアジア圏の他国では取引が順調なので、当初は日本でも順調にいくだろうと考えていたようです。が、日本のバイヤー、特にデパートは直取引には積極的ではなく、急遽日本の代理店を探すことになりました。その候補となる会社の方との商談通訳が最も緊張しました。
製品の良さだけではなく、日本以外の地域での取引状況や、取引条件等、商品説明とは全く違うレベルの内容もありました。その時の商談だけで今後が決まるわけではなかったと思いますが、とても重圧を感じる中、通訳しました。幸いにして、交渉が次につながることになり、両者が握手を交わした時、ホッとすると同時に、なんとも言えない充実感を味わうことができました。その日は最寄りの渋谷駅までスキップして帰った気がします。

苦労や失敗談を教えてください

イベントでの商談通訳、というものを初めて経験したのですが、業界の方には当たり前に使われている、上代、下代、というのが正確にはどういう値段を指しているのかわからず、たじろぎました。結果としては推測した定訳で合っていたのですが、確信が持てないため、恥ずかしながら、バイヤーの方に「上代とは希望小売価格でいいでしょうか?」という風に確認して対応しました。
また、デパートの仕入れでは、商習慣的に「買取」をしていないことも知らなかったため、興味を示してくださった百貨店のバイヤーの方と、出展者の話がかみ合わなくなったこともありました。これもバイヤーの方に事情をお聞きして、出展者にいわゆるconsignment(委託販売)の様なことしかできないことを説明して事なきを得ました。

今回のOJTを通して、全体的な感想をお聞かせください

クラスの中だけでは経験できないことをたくさん学ぶことができました。商談通訳の場合、一応「通訳」というネームプレートを付けているものの、ブースを訪れるバイヤーの方々は私たちが通訳なのかどうかということは殆ど関係なく質問をしてきます。一度に数人バイヤーがいらっしゃる場合も多々ありますのでよくある質問は予めメモしておいて出展者に確認したものを直接お答えすることもあり、出展者の一員として臨機応変な対応が必要だと感じました。また、メモ取り用に小さめのメモとボールペンを腰にぶら下げていたのですが、はっきり言ってメモを取っている暇など一切ありませんでした。いかに集中して、話のやり取りの流れを理解し、先を読みながら通訳するかが大きなポイントだと感じました。これは今後のクラスでの授業でも、現場でも必ず必要になることだと思います。

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