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OJT体験レポート

『国際交流競走における厩舎付き通訳』OJT

来日する外国馬関係者(調教助手や厩務員の方)の通訳業務OJTを体験された市原さんのレポートをご紹介します。

ご自身の簡単なプロフィールと英語学習歴を教えていただけますか

英語は独学で細々と続けていました。その趣味が高じ、アメリカのプロ野球チームで、2シーズン、インターンとして働きました。帰国後、ISSの存在を知り、通学することに決めました。ISSは2010年春の入門科から初め、途中休学期間もありましたが、現在はプロ通訳養成科1で学んでいます。

今回のOJTにあたり、事前準備はどのように行いましたか

ISSから事前に頂いた資料から、通訳する場面を想定し、準備しました。用語を抜き出し、単語帳も作りました。また、クライアント様を初め、担当する馬や、騎手、レースの情報をインターネットで調べました。インターネットでは外国馬関係者のインタビュー動画なども見られるので、話の内容や、アクセントなどを研究しました。

担当された仕事内容を具体的に教えてください

来日する外国馬関係者の通訳を担当しました(調教助手さん、厩務員さんなど)。主な業務は、クライアント様(獣医さん、職員の方)とのやり取りの通訳です。毎朝の調教後には、馬の調子を関係者にインタビューし、それを翻訳してまとめます。また、食事や買い物の際などの、随行通訳もさせていただきました。これらの場面の通訳も、話題は多岐にわたり、勉強になります。

「やりがい」や「面白さ」、「勉強になった」点を教えてください

普段の調教からレース日まで、あらゆる場面に帯同できるので、専門的なことも含め、多くの事を学べます。長い間一緒に過ごした関係者や馬とともに、大観衆で埋まった競馬場に足を踏み入れる瞬間は最高です。また、イギリスをはじめ、香港、アイルランド、アメリカなど、世界中から馬が来日するので、様々なアクセントの英語を体感できます。

「苦労や失敗談」があれば教えてください

現場では、その分野における知識の大切さが分かったのがよかったと思います。ですから、分からない事を通訳しなければいけない場面は、やはり苦労しました。独特の専門用語も多いです。しかし、JRAの皆様が丁寧に説明してくれたので、大分助けられましたし、馬や競馬の魅力に惹かれ、勉強し、知識を吸収していくのが楽しかったです。また、その分野以外でも、話はいろいろな方向に流れていくことも多いですから、普段からの勉強がいかに大切かをあらためて感じることができました。

授業とOJT現場ではどのようなところが違いましたか

緊張感があるという点では、授業も現場も一緒です。スポーツに例えれば、授業は練習試合、現場は公式戦でしょうか。

今回のOJTを通して「新たな発見や気づき」はありましたか

普段の授業は実際の仕事に直結していると思いました。単語なども授業で膨大に覚えますが、現場で非常に役に立ちました。今やっている授業の準備、普段の勉強は、今後行う仕事の準備にもなっているのだと思います。

授業で勉強したことはどのように役立ちましたか

授業やテストの準備の延長線上で、現場に臨むことができました。授業に出ることで、ある分野について事前にリサーチすることが習慣化しているので、仕事に際しても同じようにできたと思います。また、授業では広範囲にわたるトピックを扱っているので、授業で身につけたことを現場でそのまま生かせる場面も多くありました。

今回のOJT経験は、今後の受講やご自身の経験にどのように活かせそうですか

現場においては、自分が今後強化しなければならない点が見えてきます。その点を意識して、今後の授業や日々の勉強に取り組んでいけると思います。

今回のOJTを通して、全体的な感想をお聞かせください

最も大切なことは、やはり準備だと思いました。その業界のことを知っているか、通訳対象者の考え、行動、話すことを知っているか、その全てが通訳の質を大きく左右します。そういった意味で、経験というのも、通訳者にとって大きな強みになるものだと思います。

今後の目標や抱負をお聞かせください

今後も変わらず、一つ一つの授業、現場に真摯に取り組んでいきたいと思います。同時に、楽しんでいけたらと思います。現場においては、他の通訳者さんともご一緒する機会があり、素晴らしい通訳に感動しました。また、ISSのクラスにおいても、そのような方々がたくさんいます。皆様からの刺激を糧に、私自身も一歩一歩、向上していけたらと思います。

市原さん、どうもありがとうございました。

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