森 剛さん
専門別翻訳科 特許翻訳・実践
【プロフィール】
翻訳チェックや中間処理を何となくこなしていたのではスキルアップできませんし、特許翻訳をきちんと学んでないことにコンプレックスも感じておりましたので、ここで基礎から学び、特許翻訳(日英/英日)から中間処理までできる人材でありたいと考えての受講です。
課題の翻訳に取り組め、その結果が適切にフィードバックされること、昼間の仕事に差しさわりがない時間帯で、オンラインで受講できること、そして、特許請求の範囲の翻訳に焦点があてられていたことが選択理由です。
授業では、電気電子・機械系の特許請求の範囲の日英翻訳訓練を行っています。実際の特許出願の特許請求の範囲の翻訳例が多数収録されたテキストも使いますが、翌週の授業で取り上げられる課題(特許請求の範囲、700文字程度)が一週間前に配布され、それが教材となります。
例えば米国特許商標庁等で検索すれば、当該特許請求の範囲(英文)は確認できますが、それでは訓練になりませんから、我慢、我慢ってところですね。もちろん、受講生全員の答案は全て教材として配布されます。
添削され返却される答案を見て、「何でこんなポカミスしたんだろう…」ってな感じで凹みますが、他の受講生の答案と比べてみると「ああ、こう訳せば良かったのか」と学ぶことも多いです。
各回の前半は、課題用資料(受講生の答案や先生の訳例を含む)に沿って進み、後半は、特許請求の範囲の翻訳の注意点について、テキストに沿って進みます。ときに、テキストに収録された特許請求の範囲の翻訳例でも、あまり好ましくない翻訳であれば、どのような翻訳が好ましいか議論が白熱します。
テキストは、実際の特許請求の範囲の翻訳例が豊富で、翻訳者が迷うポイントや誤訳になりやすい表現が簡潔に解説されているので、実際に同様な表現に遭遇したとき、ちょっと確認って具合に活用したいですね。
先行詞、単数や複数、主語の欠如等は、翻訳されることを前提に明細書が作成されないかぎり気付き難いものです。プロの特許翻訳者をめざざしている方だけでなく、企業の知財部や特許事務所で国内案件を担当されている方も、このコースを受講されることをお勧めします。
(1)往々にして人は間違います。勘違いや思い込みが思わぬ誤訳を招いているので、見直し工程は重要です。自分を過信せず少なくとも1回は見直そう。
(2)他者の翻訳の粗探しをするのではなく、意見交換を通じて現時点での最終訳文を確定させよう。
現在受講中のクラスが開講される直前でしたが、第36回知的財産翻訳検定試験(電気電子1級)を受験しました。今回は残念ながら不合格でしたが、このクラスでしっかり学んで次回の検定も受験したいと考えています。日英翻訳・英日翻訳の両試験にチャレンジしたいです。
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