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受講生・卒業生の声

  • 西野 理世 さん

    「同時通訳科」クラス修了

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自分ができないことばかりを考えているよりも、いずれはできるようになるはずだと地道に続けてきたことで、気付けばここまできていました

【プロフィール】

多摩美術大学油画科卒業。1年のイギリス留学後、英会話講師として勤務。英文事務への転職をきっかけに、ISSインスティテュート英語通訳者養成コースレギュラーコース「本科2」クラスから通訳訓練を始める。その後、メーカーなどでの翻訳、コンサルティング会社のアシスタント、出版社での社内通翻訳、保険会社役員通訳を経て、2016年「同時通訳科」修了と共にフリーランスに転向。

通訳・翻訳訓練を始めたきっかけ、ISSインスティテュートを選んだ理由をお聞かせください。

元々、大学を卒業するまで英語とは無縁の生活を送っていましたし、お恥ずかしいことに高校時代英語はいつも赤点でした。美術大学を卒業後、アーティストをめざしてイギリスに行ったにも関わらず、言語の壁に阻まれ挫折したぐらいです。1年現地の語学学校に通った事で日常会話はできるようになったので、帰国後、英会話講師をしていましたが、派遣社員として英文事務の仕事に転職した際に、派遣で時給が一番高いのが通訳かSEと知り、それなら通訳をめざしてみようと思ったのが通訳訓練を始めたきっかけです。通訳学校の中でもISSインスティテュートはグループの人材サービス部門もあり、キャリアサポートがしっかりしている事が決め手となりました。

初めての通訳・翻訳のお仕事から現在のお仕事に至るまでの経緯、お仕事でのエピソード等をお聞かせください。

初めての通訳のお仕事はOJTで紹介いただいた展示会通訳でした。通訳訓練を続けながら、英文事務、翻訳、多少通訳が入るアシスタント、出版社の社内通翻訳者と少しずつ通訳の多い仕事へと転職していきました。その後、ISS人材サービスグループから紹介いただいた保険会社のお仕事で、初めてパナガイドを使った同時通訳を経験しましたが、最初の会議では、なんとか聞こえた英語を日本語に、日本語を英語にしなくてはと、必死だったのを今でもよく覚えています。同社ではプール制の通訳チームに所属し、社内の様々な分野の会議を経験し、先輩通訳者から学ぶ事も多くありました。全く未経験の分野での同時通訳で、自分では無理ではと思っていましたが、人材サービスグループの営業担当の方が「通訳チェックでは、できていたので大丈夫です!」と後押ししてくださった事に感謝しています。その後、同企業の親会社の役員専任通訳として採用され、派遣から契約社員と計5年勤務しました。5年目を機に退職後、しばらくのんびりするかと思っていたところ、ISS通訳グループへの登録のお声がけをいただき、見切り発車的にフリーランスになりました。

ISSインスティテュートで学んだどのようなことがお仕事に役立っていますか?また、授業と現場とではどのようなことが違いましたか?

通訳訓練を始める前は、浅はかにもある程度英語ができれば通訳はできるだろうと考えていましたが、そんな事は全くありませんでした。講師の先生方から繰り返し言われた、通訳をする上で必要な幅広い知識や、背景知識を得るための事前準備の必要性を、仕事でも常に実感しています。また、単に訳すのではなく、伝えること、聞いている人に伝わる通訳をすることの大切さを教えていただきました。特にフリーランスになってからは様々な分野のお仕事を頂くようになったので、IT技術、政治・経済、教育など、授業で取り上げられたトピックに関連する内容の会議があったりと、授業で学んだことを実践で活かせる機会が増えてきました。授業で教えていただいたことや、経験豊かな通訳者としての先生方からの助言には、いつも助けられています。現場では日英バイリンガルの人はいても、通訳という観点から訳出の良し悪しを指摘してくれる人はいないので、プロの視点からフィードバックがもらえる授業は貴重な機会だと思います。

今後の目標をお聞かせください。

今は駆け出しのフリーランス通訳として、社内にいた時よりもバラエティーに富んだお仕事も頂くようになりましたが、一つ一つの仕事を丁寧にこなして、常にお客様に満足いただける通訳をできるようになることが当面の目標です。また、社内で経験のある保険や財務だけではなく、新しい分野でも積極的に取り組んで専門分野を広げていくとともに、ビジネスだけではなく、大学で専攻した美術や芸術など表現力が必要とされる分野で、柔軟な通訳ができるようになりたいです。

これから通訳・翻訳訓練を始めようとお考えの方、訓練中の方にメッセージをお願いします。

正直言って通訳訓練を始めた頃は、自分がいずれは同時通訳科を卒業し、フリーランス通訳として仕事をしているなど想像もしませんでした。もちろん、順風満帆にステップアップしてきたわけではなく、帰国子女や海外経験が長いクラスメートと比べて自分のできなさに悔しい思いもしましたし、長い期間なかなか上達せず進級できない苦しい時期もありました。しかし、自分ができないことばかりを考えているよりも、いずれはできるようになるはずだと地道に続けてきたことで、気付けばここまできていました。通訳として稼働を始めてからも、日々勉強が続く長い道のりですので、焦らず、急がず、時には息抜きも入れつつ、マイペースでも一歩一歩進んでいくことが大切です。

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